大峰山奥駈道

2005年7月16日〜18日
久保(記録)・藤岡


7月16日
 吉野から大峰山寺までのお参りは一日かヽると聞いていた。蔵王堂の不動明王を拝し、出発するのが常道だろうが、時間短縮のためケーブル、バスを乗り継ぎ奥千本まで行く。金峰神社にお参りする。神社の右手から道は始まる。
 四寸岩山、木の間越しはるか彼方に、これから登らんとする山々が横たわっている。百丁茶屋跡、大天井ヶ岳への分岐となる。ピークハントに心を残しながら巻き道をたどる。地図には水場が2ヶ所あるが、共に水の量は豊富であった。頂上への道をたどれば、水場はわからなかったのではと思う。
 五番関に至る。女人結界の門あり。
 山岳マラソンのグループが女性一人を置いて、山上ヶ岳へ向けて出発した。彼女は、ここから洞川へ下り、今夜下で合流するそうだ。
 洞川からの登山道と合流する洞辻茶屋に向けて我々も登る。
 洞辻茶屋からの登りは修験道の山らしく、講中の記念の石塔が乱立している。鐘掛岩、お亀石等で導者に率いられた講中が、お経や真言を和唱している。西の覗をすぎ、先輩に連れられ度々宿泊した竜泉寺で一服する。
 大峰山寺の堂内は暗い。ローソクのゆらめく光の中、堂上で護摩を焚き、又読経している講中の人々であふれていた。本堂の前は大きく掘り起こし大型の俵型の容器を埋める工事中であった。頂上を踏み、今夜の泊り予定の小笹ノ宿へ向けて出発する。
 小笹ノ宿は小さな堂と四・五人は入れる小屋がある。水場も近くテントも張れる。雨が降りそうな気配だったので、先着の外国人の若人に小屋に入る了解をとる。後から単独行の人が入って来た。毎年、北海道からこの奥駈道を歩きに来る奇特な人だった。
 雨は降りそうも無いので、木の下にテントを張る。

7月17日
 阿弥陀が森の女人結界門を抜け柏木への道を分けて、大普賢岳へと進む。国見岳、七曜岳を越し和佐又山への道を分けて歩み続ける。休止。藤岡さんから、ここが行者還岳への分岐だと聞く。小高く登りその奥にある山が行者還岳のはずだ。巻き道を行き登ると思い込んでいた。歩き始めてすぐにどんどん下ってゆく道とわかる。間違っていたことに気付く。ザックを道端に置き、引き返して登る。15分程で頂上に着いた。
 一ノタワ、弁天の森を過ぎ、聖宝宿跡を越せばいよいよ弥山への登りにかかる。登山道整備はすばらしい。うんざりする階段登行を小屋まで強いられた。
 大休止の後、八経ヶ岳に向かう。冬2回来てここ弥山止まり。やっと登れそうだ。オオヤマレンゲ自生地だ。鹿の食害を防ぐためネットを張り巡らせてある。鉄格子の扉を押して中に入って行く。白い花がまだまだ沢山咲いていた。
 舟のタワ、標識は「船の峠」とある。
 七面山遙拝石、遙か向こうに屏風を立てたような壁の山が七面山だろう。
 楊子小屋に着いた。今夜の泊り所とする。2階建の小屋で先客2人あり。

7月18日
 仏生ヶ岳への登りから始まる。
 日の出前の茜雲が木の間越しに見える。足元は少し暗く、踏み跡の定かでない所もあり気を付けながら登る。
 水場あり。水を補給する。いつの間にか仏生ヶ岳を越し、水場のある孔雀岳に着いたことになる。朝露を含む笹に膝から下、靴の中まで濡れている。
 2回程の登り下りを経て釈迦ヶ岳の頂上に立つ。7時前だ。今日のバスに十分間に合うだろう。ひと安心だ。
 深山宿。灌頂堂の扉を開けると、明るい日差しがさっと差し込む。正面の仏像の目が光る。あいさつをしてすぐ閉める。
 太古の辻で南の奥駈道を想い、ゆっくりと休息をとる。
 前鬼小仲坊へ向けて出発。木の階段は高低差が大きく、膝に響く。大きなザックを担ぎ、ここを登れるだろうか。うんざりするほど階段を下り宿坊にたどりつく。大休止。
 前鬼口バス停まで約10キロ、舗装道路を歩く苦行が待っている。重い御輿を上げる。車止めのある吊橋のたもとで沢に下り身体を洗う。吊橋は綱を張り通行止めになっていた。
 顔なじみになったマラソンのグループが追い越していく。最初は藤岡さんの着ていた篠山マラソンのTシャツが話題だった。
 吉野から前鬼まで、彼等もコースの下見に来たらしい。都合3回ほど顔合せとなった。
 バス停で一服していると、北海道の人も下りて来た。昨夜は弥山泊まりであったそうな。すごいスピードだ。マラソンの連中も弥山から前後して出発したらしい。ザック担いで我々と同じスピードで歩くので驚きの目を向けていたと話していた。
 余言 和佐又山のバス停で満員となり、全員下山していなかった子供グループは乗れなかった。運転手の携帯電話は圏外でアウト。吉野営業所の電話番号を代表者に教え、直接交渉を頼みバスを出発させた。運転手はボヤク。子供達は帰れたのでしょうか?


コースタイム
7月16日
 吉野8:40−金峰神社9:30−心見茶屋跡10:16−四寸岩山11:04−百丁茶屋跡12:00−五番関(女人結界門)13:17−洞辻茶屋15:09−山上ヶ岳16:32−小笹ノ宿17:29

7月17日
 小笹ノ宿4:54−阿弥陀が森(女人結界門)5:26−大普賢岳6:51−国見岳7:57−七曜岳8:14−行者還岳9:30−行者還小屋10:02−一ノタワ11:17−弁天の森12:22−弥山小屋14:00−八経ヶ岳14:55−舟ノタワ16:44−楊子小屋17:30
 
7月18日
 楊子小屋4:25−孔雀岳水場5:27−釈迦ヶ岳6:58−深山宿7:46−太古の辻8:12前鬼小仲坊10:00−前鬼口バス停14:20

(久保)